リトル用語事典

酸性染毛料（さんせいせんもうりょう）

酸性染料を配合した半永久染毛料の一種であり、酸性の染料を用いて髪の表面を着色するヘアカラー剤のことである。一般的には「ヘアマニキュア」や「酸性カラー」と呼ばれることが多く、明度アップはできない。

酸性染毛料の染毛の仕組み

酸性染毛料の染料は、分子が小さく、酸性の性質を持つ。これにより、主に以下のメカニズムで髪を染める。

• イオン結合

酸性の染料が、毛髪のタンパク質（ケラチン）が持つプラスの電荷とイオン結合することで、髪の表面やキューティクルの内側に吸着する。

• 染料の吸着

分子サイズの小さい染料が、キューティクルのわずかな隙間から入り込み、吸着することで着色する。

酸性染毛料の特徴

• 脱色力がない

メラニン色素を分解する力がないため、元の髪色よりも明るく染めることはできない。
ダメージが少ない: アルカリ剤や酸化剤を使用しないため、酸化染毛料に比べて髪への負担が少ない。

• ツヤが出る

髪の表面をコーティングするような作用があるため、染めるとツヤが出やすい。

• 色持ちは比較的短い

髪の表面に吸着する仕組みであるため、酸化染毛料に比べて色持ちはやや短い傾向がある。

• 白髪染めにも使用される

白髪を完全に黒く染めるというよりは、色味を足して目立たなくする用途で用いられることが多い。