リトル用語事典

SS結合（エスエスけつごう）

化学的にはジスルフィド結合と呼ばれる。
毛髪の主成分であるケラチンタンパク質の分子同士を結びつける共有結合の一種。シスチン結合ともいう。髪を膨潤から守り、疎水性の状態を保つために非常に大切な結合。
具体的には、システインというアミノ酸の側鎖にある硫黄原子（S）同士が結合したもの（-S-S-）。

SS結合の毛髪における役割

• 強度と弾力性

SS結合は、ケラチン分子のネットワークを形成し、毛髪の物理的な強度や弾力性を決定する最も重要な結合の一つである。

• 形状の維持

髪の形状（直毛、くせ毛）や、パーマによるウェーブやカールの保持に大きく関わっている。

ヘアケア・美容との関連

• パーマと縮毛矯正

これらの施術は、SS結合を化学的に切断し（還元）、新しい形状に整えた後、再びSS結合を再結合（酸化）させることで、髪の形状を不可逆的に変化させる。

• ヘアカラー

カラー剤のアルカリ成分は、毛髪内部への染料の浸透を助ける際に、一時的にSS結合に影響を与えることがある。

• ダメージ

熱、紫外線、物理的な摩擦、強いアルカリ性や酸性の薬剤などは、SS結合を切断し、髪の強度低下や切れ毛、パサつきなどのダメージの原因となることがある。

• トリートメント

一部のトリートメント成分は、ダメージによって切断されたSS結合を補修するような働きを持つものがある（擬似的な架橋を形成するなど）。