CMC(シーエムシー)
Cell Membrane Complexの略。細胞膜複合体。
毛髪や皮膚において、細胞と細胞の間を満たしている脂質(細胞間脂質)とタンパク質の複合体のことで、液晶ラメラ構造を持つ。水分や薬剤の通り路になっている。隣り合った細胞同士を接着する役割を持つ。細胞間脂質は主にセラミド、コレステロール、18-MEAである。
毛髪におけるCMC
毛髪においては、主に以下の2箇所に存在し、重要な役割を果たしている。
1.キューティクルCMC
キューティクルの層と層の間に存在し、キューティクル同士を接着する役割を担っている。また、水分や薬剤の通り路にもなる。
2.コルテックスCMC
コルテックスとコルテックスの間に存在し、水分保持や薬剤の浸透に関わっている。
毛髪CMCの主な構成成分
- セラミド
脂質の一種で、水分を保持する重要な役割を果たす。
- コレステロール
同じく脂質の一種で、ラメラ構造の形成に関わる。
- 脂肪酸
脂質の一種で、疎水性に関わる。
- 18-MEA(18-メチルエイコサン酸)
キューティクルの最表面に存在し、疎水性や滑らかな手触りに寄与する。
毛髪CMCの主な役割
- 水分保持
水分を保持し、髪の潤いを保つ。
- 薬剤の浸透経路
パーマ液やカラー剤などの薬剤が毛髪内部に浸透する際の通り路となる。
- 毛髪の強度
キューティクル同士を接着し、毛髪全体の強度を保つ。
- ツヤ、手触り
キューティクルの表面を整え、ツヤや滑らかな手触りに貢献する。
ヘアケアとの関連
パーマ、カラー、ドライヤーの熱、紫外線などによってCMCはダメージを受けやすく、流出しやすい性質がある。CMCが失われると、髪の乾燥、パサつき、ゴワつき、ツヤの低下などを引き起こす原因となる。
そのため、多くのヘアケア製品は、CMCの類似成分を配合したり、CMCの修復を促したりすることで、髪の健康を取り戻すことを目指している。

ご質問はこちら
ログイン、もしくは会員登録いただくと、質問できます。