酸化染毛剤(さんかせんもうざい)
永久染毛剤の一種であり、酸化染料を配合し、化学反応を利用して髪の毛を染めるヘアカラー剤のことである。一般的には「ヘアカラー」や「アルカリカラー」と呼ばれることが多い。明度アップが可能で色数が豊富である一方、毛髪にダメージが伴う。
酸化染毛剤の染毛の仕組み
酸化染毛剤は、主に以下の成分で構成されている。
染毛のプロセス:
- キューティクルの開口
アルカリ剤によって髪のキューティクルが開く。
- 染料の浸透
染料中間体とカップラーが髪の内部(コルテックス)に浸透する。
- 酸化重合と発色
酸化剤の働きにより、髪の内部で染料中間体とカップラーが酸化重合し、大きな色素分子を形成して発色する。
- 色素の定着
大きくなった色素分子は髪の内部に留まり、シャンプーなどで洗い流されにくくなる。
酸化染毛剤の特徴
成分 | 説明 | 主な例 |
---|---|---|
染料中間体 | 小さな分子で、単独ではあまり発色しない。 | ジアミン類、アミノフェノール類など |
カップラー(発色剤) | 染料中間体と反応して発色する化合物。 | フェノール類、ナフトール類など |
アルカリ剤 | キューティクルを開き、染料が髪の内部に浸透するのを助ける。 | アンモニア、モノエタノールアミンなど |
酸化剤 | 染料中間体とカップラーを酸化させて結合(酸化重合)させ、大きな色素分子を生成し、髪の内部に定着させる。 | 過酸化水素水など |
特徴 | 説明 |
---|---|
色持ちが良い | 髪の内部で発色・定着するため、比較的色持ちが良い。 |
明るく染められる | メラニン色素を分解しながら染めるため、元の髪色よりも明るく染めることができる。 |
白髪をしっかり染められる | 白髪にもしっかりと染料が入り、カバー力が高い。 |
髪への負担がある | アルカリ剤や酸化剤を使用するため、他の種類のヘアカラー剤に比べて髪への負担が大きい場合がある。 |
ご質問はこちら
ログイン、もしくは会員登録いただくと、質問できます。