過剰軟化
主にパーマや縮毛矯正などの施術において、毛髪が薬剤(還元剤)の作用を受けすぎて、必要以上に柔らかくなりすぎた状態。
過剰軟化の状態
過剰軟化の状態では、毛髪は以下のようになる。
- ブヨブヨとした質感
髪がゴムのように伸びたり、ブヨブヨとした感触になったりする。
- 弾力、コシの喪失
本来の弾力やコシがなくなり、力が加わると簡単にちぎれたり、切れたりする。
- 薬剤の浸透不良
極度に軟化しているため、その後の薬剤(2剤など)が適切に作用しなかったり、定着しなかったりする。
過剰軟化の原因
過剰軟化が起こる主な原因は以下の通りである。
- 還元剤の濃度が高すぎる
毛髪の状態に対して強すぎる薬剤を使用した場合。
- 還元剤の反応時間が長すぎる
必要以上に薬剤を放置してしまった場合。
- 毛髪の状態との不一致
すでにダメージを受けている髪や、細くデリケートな髪に、通常と同じ薬剤や時間で施術した場合。
過剰軟化の問題点
過剰軟化は、以下のような深刻な問題を引き起こす可能性がある。
- 仕上がりの不具合
パーマであればウェーブが出ない、縮毛矯正であればストレートにならない、あるいはチリつきやパサつきが生じる。
- 髪への深刻なダメージ
毛髪内部のタンパク質構造が破壊され、最悪の場合、断毛(髪が切れてしまうこと) につながることもある。
- 修正の困難さ
一度過剰軟化してしまった髪を健康な状態に戻すことは非常に困難である。
施術においての注意点
パーマや縮毛矯正の施術において、毛髪の軟化状態を正確に見極める「軟化チェック」 を行うことが極めて重要となる。過剰軟化を防ぐためには、顧客の髪質やダメージレベルを事前にしっかり診断し、それに合った薬剤の選定、濃度、放置時間を慎重にコントロールする必要がある。
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