リトル用語事典

チオグリコール酸グリセリル

パーマや縮毛矯正の1剤に用いられる還元剤の一種である。チオグリコール酸とグリセリンが結合した構造を持つ。

チオグリコール酸グリセリルの特徴

• 酸性〜弱酸性領域で作用

従来のチオグリコール酸アンモニウムがアルカリ性で強い還元力を発揮するのに対し、チオグリコール酸グリセリルは酸性〜弱酸性のpH領域でもある程度の還元力を持つ。これにより、毛髪への負担を軽減しながらパーマや縮毛矯正の施術を行うことが可能になる。

• 穏やかな作用

毛髪の膨潤を抑えつつ、シスチン結合を切断するため、ダメージが少ないとされている。特に、ダメージ毛や軟毛への施術に適しているとされる。

• 感触の向上

グリセリンが結合しているため、毛髪に潤いやしなやかさを与え、仕上がりの感触が良いという特徴がある。

• 用時調整の必要性

水と混ざると加水分解を起こしやすい性質があるため、製品としては水を含まない状態で提供され、使用直前に希釈して調整することが多い。

• 酸性パーマ・酸性ストレート

チオグリコール酸グリセリルは、酸性領域で作用する還元剤として、「酸性パーマ」や「酸性ストレート」といったメニューで主要な成分として用いられる。