リトル用語事典

チオ乳酸

パーマや縮毛矯正の1剤（還元剤）の主成分として使用される有機硫黄化合物の一種である。チオグリコール酸と同じチオール基（-SH基）を持つ還元剤であり、毛髪内部のシスチン結合（S-S結合）を切断する作用がある。

チオ乳酸の特徴

• 比較的穏やかな反応

チオグリコール酸と比較して、分子量がやや大きく、髪への浸透が緩やかであるため、比較的穏やかに作用すると言われている。これにより、髪への負担を軽減しながら施術が可能になる。

• ハリ・コシのある仕上がり

髪にハリやコシを残しやすい傾向があり、リッジ感のあるしっかりとしたウェーブや、自然なストレート感を求めるパーマ・縮毛矯正剤に配合されることが多い。

• 残臭の抑制

チオグリコール酸に比べて、独特のパーマ臭が少ないとされる場合もあるが、全くないわけではない。

• 使用されるpH領域

中性〜アルカリ性領域（pH7〜10程度）で活性化するとされている。

• パーマ剤

髪質や求めるウェーブの強さに応じて、チオグリコール酸やシステイン、システアミンなど他の還元剤と組み合わせて使用されることが多い。

• 縮毛矯正剤

特にエイジング毛や細毛、ダメージ毛など、髪への優しさが求められるケースで、チオ乳酸が配合された薬剤が選ばれることがある。