リトル用語事典

クリープ期

2025年06月20日

クリープ期(クリープき)

主にクリープパーマの施術における、ウェーブを形成するための重要な中間工程を指す。

ウェーブを形成しようとするとき、ロッドなどを用いて、髪には人の手によって外部から曲げる力がかかり、そのとき髪内部では、ウェーブの内側では縮む方向に力がかかり、外側では引っ張られるように力がかかる。
髪は、元に戻ろうとするが、ロッドなどで元に戻らないように固定されている間、髪内部には戻ろうとする力が働き続ける。
この元に戻ろうとする力を利用して、髪内部のマクロやミクロの歪みを解消させることを、応力緩和といい、歪みを緩和する時間をクリープ期と呼ぶ。

クリープパーマは、従来のパーマのように薬剤の力だけに頼るのではなく、薬剤による軟化後に、中間水洗・プレ乾燥を経て、このクリープ期に入る。

クリープ期の主な目的と特徴

  • 毛髪内部の形状記憶

薬剤によって結合が緩んだ髪の毛が、ロッドの形状に合わせて、より自然で安定した形で再配列されるのを促す。

  • 緩やかな乾燥

髪を半乾きの状態にすることで、毛髪内部の水分量が調整され、タンパク質がより動きやすくなり、形状が記憶されやすくなる。

  • 低温での形状固定

必要に応じて、低温でじっくりと加温することで、薬剤だけに頼るよりも緩やかに、しかし確実にウェーブの形状を固定していく。この点が、高温で形状を記憶させるデジタルパーマとの大きな違いの一つである。

  • 薬剤浸透の均一化

中間水洗によって、毛髪内部の薬剤濃度が均一になり、より均一なウェーブ形成に繋がりる。

クリープ期のプロセス(一般的な流れ)

1.軟化処理
還元剤を塗布し、髪のシスチン結合を切断する。
2.中間水洗
薬剤を洗い流す。
3.プレ乾燥
髪をタオルドライや弱風のドライヤーで半乾き程度にする。
4.クリープ
この段階で、自然放置または低温での加温を行う。場合によっては、ロッドの再調整なども行う。
5.酸化処理
酸化剤を塗布し、新しいシスチン結合を形成してウェーブを固定する。

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