リトル用語事典

キチン

2025年06月20日

キチン

多糖類の一種で、昆虫やエビ・カニなどの甲殻類の殻、キノコ類の細胞壁などに多く含まれる天然の有機化合物である。セルロースと似た構造を持つが、グルコースの代わりにN-アセチルグルコサミンがβ-1,4結合で連なった高分子である。分子量が数十万から数百万のカチオン性ポリマー。
ヘアケア・美容の分野では、キチンそのものというよりも、キチンを脱アセチル化したキトサンが利用されることが多い。しかし、キチンもその特性から一部で注目されている。

キチンの特徴

  • 生体適合性

生体に対する適合性が高いとされている。

  • 保湿性

ある程度の水分保持能力を持つ。

  • 皮膜形成能

薄い膜を形成する性質がある。

  • 抗菌性

種類によっては抗菌作用を持つことが報告されている。

ヘアケア・美容との関連性

  • ヘアケア:キチン由来の成分が、毛髪表面をコーティングし、保護する目的で研究されている。保湿性を活かして、乾燥を防ぐ効果が期待される。
  • スキンケア:皮膜形成能により、肌の表面を保護する目的で使用される。保湿性を活かした化粧品への応用が研究されている。創傷治癒促進作用も報告されており、アフターケア製品への応用も考えられる。

キトサンとの違い

キチンをアルカリ処理して脱アセチル化するとキトサンになる。キトサンはキチンよりも水溶性や生体吸収性が高く、抗菌作用や保湿効果もより顕著であるため、ヘアケア・美容分野ではキチンよりも広く利用されている。

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