リトル用語事典

キチン質（キチンしつ）

昆虫や甲殻類の外骨格、菌類の細胞壁などに含まれる天然の多糖類であるキチンと、それを脱アセチル化したキトサンの総称。

特徴

• 天然のポリマー

キチンとキトサンも、グルコサミンという糖が連なった高分子である。

• 生体親和性

人体との親和性が高いとされている。

• 保湿性

水分を保持する能力がある。

• 吸着性

マイナスに帯電した物質に吸着しやすい性質を持つ。

• 皮膜形成能

表面に薄い膜を作る性質がある。

ヘアケアにおける関連性

キチンやキトサンは、ヘアケア製品に配合されることで、以下のような効果が期待される。

• 保湿効果

髪に潤いを与え、乾燥を防ぐ。

• キューティクル保護

髪の表面をコーティングし、ダメージから守る。擬似キューティクルとして働くとも言われる。

• 指通りの向上

髪の表面を滑らかにし、絡まりを防ぐ。

• 帯電防止

静電気を防ぎ、髪の広がりを抑える。

近年では、カニ殻などから抽出されたキチンをナノファイバー化した「キチンナノファイバー」も注目されており、より高い保湿力やバリア機能サポートが期待され、ヘアケア製品への応用も研究されている。