リトル用語事典

β-シート構造

2025年06月20日

β-シート構造(ベータシートこうぞう)

β-シート構造(ベータシートこうぞう)は、タンパク質の二次構造の一つであり、α-ヘリックス構造と並んで、タンパク質の基本的な立体構造を形成する重要な要素である。還元剤を導入するとS-S結合〔R-S-S-R〕が切断されて〔R-SH HS-R〕となり、ばね構造は伸びて平面構造となる。

β-シート構造の特徴

ジグザグ状のポリペプチド鎖 ポリペプチド鎖がほぼ完全に伸びた状態で、ジグザグ状の構造をとる。
水素結合による安定化 複数のポリペプチド鎖(または同一鎖の異なる部分)が、隣り合う鎖の間で水素結合を形成することで、シート状の安定した構造を形成する。この水素結合は、鎖の主鎖部分のカルボニル基(C=O)の酸素原子と、別(または同じ)鎖のアミノ基(N-H)の水素原子との間に起こる。
平行と逆平行 β-シートには、隣り合うポリペプチド鎖の方向が同じ(平行)なものと、逆向き(逆平行)なものがある。逆平行の方が水素結合がより安定化されやすいとされている。
平面的な構造 α-ヘリックスがらせん状であるのに対し、β-シートは比較的平面的で、折りたたまれたような構造をとることがある。
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