等電点(とうでんてん)
タンパク質を構成するアミノ酸が、正の電荷と負の電荷の数が等しくなり、分子全体として電気的に中性(電荷が±0)になるpHのこと。
毛髪の主成分であるケラチンはタンパク質であるため、等電点を持つ。健康な毛髪の等電点は、一般的にpH4.5〜5.5の弱酸性領域 にあると言われている。このpH領域では、毛髪内部のタンパク質の結合が最も安定した状態になる。
等電点とヘアケア・美容との関連
- キューティクルの状態
毛髪のpHが等電点に近い状態では、キューティクルが引き締まり、滑らかな状態になる。pHが等電点よりもアルカリ性に傾くと、キューティクルが開きやすくなり、ダメージを受けやすくなる。
- 薬剤の効果
パーマ剤やカラー剤などの薬剤は、アルカリ性のものが多い。これは、キューティクルを開かせ、薬剤を毛髪内部に浸透させるためである。施術後には、酸性のリンスなどでpHを等電点付近に戻すことで、キューティクルを閉じ、毛髪を安定させる。

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