架橋結合(かきょうけつごう)
高分子(タンパク質など)の鎖と鎖を結びつける化学的な結合のこと。毛髪や皮膚の構造を理解する上で非常に重要な概念であり、パーマやヘアカラーなどの施術にも深く関わっている。
毛髪の主成分であるケラチンタンパク質や、皮膚のコラーゲンなどは、多数のアミノ酸が鎖状に繋がった高分子である。これらの高分子の鎖同士が架橋結合によって結びつくことで、立体的な構造が形成され、強度や弾力性などの物理的な性質が生まれる。
毛髪における主な架橋結合
- SS結合(シスチン結合)
2つのシステインというアミノ酸の側鎖にある硫黄原子同士が形成する共有結合である。毛髪の強度や形状を決定する最も重要な結合の一つであり、パーマや縮毛矯正はこの結合を切断・再結合させることで髪の形状を変化させる。
- イオン結合
アミノ酸の酸性基と塩基性基の間で生じる静電気的な引力による結合である。pHの変化によって切れやすい性質がある。
- 水素結合
水素原子を介して生じる比較的弱い結合であるが、多数存在することで毛髪の構造に影響を与える。水分によって切れやすく、乾燥すると再結合しやすい性質がある。
- 塩結合
イオン結合と同様に静電気的な引力による結合である。





ご質問はこちら
ログイン、もしくは会員登録いただくと、質問できます。