ミクロフィブリル間マトリックス(ミクロフィブリルかんマトリックス)
毛髪のコルテックスの内部構造において、マイクロフィブリルとマイクロフィブリルの間に存在する物質のこと。
マイクロフィブリル:ケラチン分子の束
マクロフィブリル:マイクロフィブリルの束
このマイクロフィブリルの間を埋めているのが、マイクロフィブリル間マトリックスである。そして、このマイクロフィブリルが集まってできたマクロフィブリルの間を埋めているのが「マクロフィブリル間マトリックス」となる。
ミクロフィブリル間マトリックスは、髪の柔軟さやしなやかさを決定する部分です。マクロフィブリル間マトリックスと合わせて間充物質と呼ばれます。その主成分はγ-ケラチン(分子量約1万〜2万2千の非結晶性ケラチンタンパク質)であり、コルテックスの50〜60%を占めています。
マイクロフィブリル間マトリックスの主な成分
- 非結晶性ケラチンタンパク質(マトリックスケラチン)
結晶構造を持たない、比較的柔軟な性質のケラチン。
- S-S結合(ジスルフィド結合)
マイクロフィブリル同士や、マイクロフィブリルとマトリックスを結びつけ、髪の強度や形状を安定させる役割を果たす。
- 水分
髪の水分保持にも関与する。
マイクロフィブリル間マトリックスの役割:
- マイクロフィブリル同士の接着
マイクロフィブリルを繋ぎ、コルテックス全体の構造を安定化させる初期の段階を担う。
- 柔軟性の付与
硬いマイクロフィブリルに対し、マトリックスは比較的柔らかいため、髪の柔軟性に寄与する。
- 薬剤の通り道の一部
パーマやカラーなどの薬剤が、毛髪内部に浸透する経路の一部となる。

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