リトル用語事典

ケラチンタンパク質（ケラチンタンパクしつ）

毛髪、爪、皮膚の角質層などを構成する主要なタンパク質 のこと。非常に丈夫で、水に溶けにくい性質を持っている。タンパク質の中でも、特にシスチン結合を多く含む。ケラチンタンパク質は、キューティクル、コルテックス、CMC、メデュラに存在する。

特徴

• 線維状タンパク質

ケラチン分子はらせん状の構造を持ち、それがさらに集まって丈夫な線維を形成する。

• シスチン結合

ケラチン分子には、硫黄原子を含むアミノ酸であるシステインが多く含まれており、システイン同士がシスチン結合（SS結合） を形成することで、タンパク質構造がより強固になる。このシスチン結合は、髪の強度や形状（直毛、くせ毛）を決定する上で非常に重要である。

• 種類が多い

ケラチンには様々な種類があり、髪の毛を構成するケラチンと、皮膚や爪を構成するケラチンでは、アミノ酸組成や構造が異なる。

ヘアケアにおける関連性

• 毛髪の主成分

髪の約80%はケラチンタンパク質でできている。

• ダメージとケラチン

パーマ、カラー、熱、紫外線などのダメージによって、ケラチンタンパク質が変性したり、流出したりすることが、髪のパサつき、切れ毛、ゴワつきの原因となる。

• 補修成分

ヘアケア製品には、加水分解されたケラチン（低分子化されたケラチン）が配合されることがある。これは、傷んだ髪のケラチンを補修し、強度やハリ、コシを与える効果が期待されている。

美容における関連性

• 皮膚の角質層

皮膚の最も外側の角質層もケラチンを主成分としており、バリア機能の役割を担っている。

• 爪の主成分

爪も硬いケラチンでできている。