オルトコルテックス
毛髪の内部構造であるコルテックスを構成する細胞の種類の一つ。髪内部の水を吸いやすい部分。コルテックスは、毛髪の大部分を占め、強度や弾力性、水分保持などに関わる重要な部分である。
コルテックスは、主にオルトコルテックスとパラコルテックスという2種類の細胞から構成されている。これらの細胞は、タンパク質の組成や配列、水分吸収率などが異なり、それが毛髪の特性(例えば、直毛か、くせ毛かなど)に影響を与える。
オルトコルテックスの特徴
- シスチン含量が比較的少ない
SS結合(シスチン結合)は、タンパク質同士を結びつけ、髪の強度に関わる結合である。オルトコルテックスはパラコルテックスに比べてシスチン含量が少ない傾向がある。
- 柔軟性がある
SS結合(シスチン結合)が少ないため、比較的柔軟で、水分を吸収しやすい性質を持っている。
- 毛髪の湾曲に関与
一般的に、くせ毛の場合、毛髪の内側にオルトコルテックス、外側にパラコルテックスが偏って分布していると考えられている。この分布の偏りが、髪のねじれやうねりを生み出す要因の一つとされている。
ヘアケア・美容との関連
- くせ毛の理解
オルトコルテックスとパラコルテックスの分布の違いを理解することは、くせ毛のメカニズムを解明し、適切なケア方法やスタイリング方法を考える上で重要である。
- パーマの作用
パーマの薬剤は、コルテックス内のSS結合(シスチン結合)を切断し、再結合させることで髪の形状を変化させる。オルトコルテックスとパラコルテックスの性質の違いは、パーマのかかり具合や持ちにも影響を与える可能性がある。
- ヘアケア製品の開発
毛髪の内部構造に着目したヘアケア製品の開発において、オルトコルテックスとパラコルテックスの特性を考慮することがある。

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