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〚復刻〛教えて!教えて!肌と髪の疑問(7)

これは、2005年~2006年に投稿していた【教えて!教えて!肌と髪の疑問】を移殖・復刻したものです。

Q.水素結合タイプのストレートが伸びません。薬を強くしても傷むだけで、先生がセミナーでお話していたα型のケラチンなのか浸透剤にある尿素を使うのか教えてください。

A.水素結合タイプのクセ毛のストレートが伸びないという話ですね。水素結合タイプのクセ毛というのは水を吸わせるとクセが伸びてまっすぐになるのに、乾かすとクセが出てきます。このような人は髪を作っているコルテックス(乾燥いも)が2種類あると考えます。その2つは水を吸っているときのサイズは同じだけど、乾燥したときのサイズが違うコルテックスで、あまり収縮しないものを疎水性コルテックス、水を離して収縮してしまうものを親水性コルテックスと習いましたね。濡れているときは同じ大きさなので直毛になっていますが、乾燥して水が離れると縮み方が違うので髪がくねくねとクセ毛になるのでしたね。ここまでOK?

さて、ストレートパーマがうまくいくためにはどうしたら良いのでしょうか?親水性のコルテックスは水をよく吸いますので、パーマ液も良く浸透して軟化が早いですね。一方、疎水性コルテックスは水が入りにくいのですから、薬液が入らない。白髪のような状態です。その髪を軟化してアイロンでストレートにしたときに水の吸い方を同じレベルにしなくてはドライしたときにまたクセが出てしまいます。親水性と疎水性のコルテックスを同じような状態にすることが実はとても難しいのです。

第1に質問にも書いてありましたが浸透剤に尿素を使うという考え方です。つまり、白髪のように水を吸わない疎水性コルテックスにどうしたら薬液を早く染み込ませることができるのかです。そのためには水素結合を緩めることをします。その水素結合を緩める薬剤が尿素なのです。でも同時に親水性のコルテックスの水素結合を緩めてしまいます。そこで高分子ケラチンを使って、親水性コルテックスが水を吸いすぎないように工夫します。それが浸透促進原液の役割です。ドライした髪に5倍希釈の浸透促進原液と5倍希釈の3種混合原液をつけて加温10分してみましょう。高圧蒸気(ナノ分子スチーム)を併用したらさらに効果が上がります。それから親水性コルテックスが水を吸いすぎないように軟化させるために、1剤にマネージャーの特トリのようなCMCオイルを10%足します。多く入れすぎると軟化が遅くなりますが、浸透促進原液を付けていますので軟化は早くなっています。お流しして、シャンプーを軽くしたのち水気を絞り、ソニルCYSを通常トリートメントの1/3量つけて馴染ませます。タオルドライしていきいきシードあるいはサラサラシード5倍希釈液を馴染ませます。この2つには高分子ケラチンが含まれていますので、髪の内部が親水化された個所を疎水化します。キューティクルがダメージで弱っているとストレートにならない場合もありますのでキトキト10倍で強化したほうがいいでしょう。キトキトのあとに軽くマネージャーの裏技オイルで中間~毛先を保護します。ドライは80%、ツインブラシを使う場合は50%までドライヤーで乾かしてテンションに注意します。もし高圧蒸気が使えればツインブラシと沿わせるように蒸気をあててもいいでしょう。さらにドライヤーとツインブラシでキューティクルが乾いた状態まで持っていきますが、乾かしすぎてはいけません。いろいろ付けているからドライにはならないとは思いますが。このときドライヤーで水分をとばしながらケラチンとオイルによって髪が水を過剰に吸わなくなるように内部に広がるイメージを持ちながら優しく行いましょう。ただし、ダメージした場所は乾きやすいので根元から乾かしましょう。2剤はブロムのほうがしっかりすると思います。この通りやればうまくいくとは言えないのが髪の毛の多様性ですが、何かこのアドバイスで取り入れてもよい個所があればチャレンジしてください。また、研究結果も待っています。

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