顆粒層(かりゅうそう)
顆粒層(かりゅうそう)は、皮膚の表皮を構成する層の一つであり、基底層、有棘層の上に位置し、角質層の下に存在する。
顆粒層の特徴
- 顆粒細胞
顆粒層の主な細胞は顆粒細胞と呼ばれ、これらの細胞の細胞質内には、ケラトヒアリン顆粒という特徴的な顆粒が存在する。
- ケラトヒアリン顆粒
この顆粒は、ケラチン線維を束ねるフィラグリンや、角質層のバリア機能に関わる脂質の前駆体などを含んでいる。
- 細胞の変化
顆粒層の細胞は、扁平に変形し始め、核や細胞小器官が消失していく過程にある。これは、角質細胞へと変化していく準備段階である。
- 脂質の放出
顆粒層では、細胞間脂質の成分となる脂質が層板顆粒(ラメラ顆粒)から細胞外へ放出され始める。これらの脂質は、角質層のバリア機能を形成する上で非常に重要である。
美容との関連
- バリア機能の形成
顆粒層で放出される脂質が、角質層の細胞間を埋め、水分蒸発を防ぎ、外部刺激から肌を守るバリア機能を形成する上で不可欠である。
- ターンオーバー
顆粒層は、表皮細胞が徐々に角質細胞へと変化していく過程の中間地点にあたる。健康な肌のターンオーバーは、顆粒層の機能とも密接に関連している。
スキンケア:スキンケア製品は、角質層だけでなく、その下の顆粒層の機能も考慮して開発されることがある。例えば、バリア機能をサポートする成分や、ターンオーバーを促す成分などが、この層に働きかけることを目指す場合がある。

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