ランチオニン結合(ランチオニンけつごう)
毛髪中のS-S結合がスルフィド結合(-S-)となったもの。
毛髪のケラチンタンパク質を構成するアミノ酸同士の間に形成される特殊な硫黄結合。
通常の毛髪のケラチンタンパク質には、シスチン結合(ジスルフィド結合、SS結合、-S-S-)が多く存在し、これが髪の強度や形状を決定する上で非常に重要である。
一方、ランチオニン結合は、このシスチン結合が分解される過程で、システイン残基の硫黄原子が別のシステイン残基の炭素原子と結合(-S-CH2-S-) して形成されるものである。シスチン結合に比べて、硫黄原子の数が少ないのが特徴。
ランチオニン結合の形成
ランチオニン結合は、主に以下の条件下で生成されやすいと考えられています。
- 強アルカリ条件下での処理
パーマや縮毛矯正の1剤など、pHの高い薬剤を使用する際に、シスチン結合が分解され、副反応としてランチオニン結合が生成されることがある。
- 高温での処理
高温のアイロンやドライヤーの過度な使用も、シスチン結合の分解を促し、ランチオニン結合の生成に関与する可能性がある。

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