パラコルテックス
毛髪のコルテックスを構成する細胞の一種で、髪内部の硬い芯のような部分。毛髪の内部構造における「バイラレラル構造」を理解する上で重要な要素である。
コルテックスは主に、このパラコルテックスとオルトコルテックスという2種類の細胞から構成されている。
パラコルテックスの特徴
- 含硫アミノ酸が豊富
特にシスチンというアミノ酸を多く含んでいる。シスチンはジスルフィド結合(-S-S-)を形成し、毛髪の強度や形状の安定性に寄与する。
- 硬い性質
オルトコルテックスに比べて硬く、収縮しにくい性質を持つ。
ケラチン分子の配列がやや不規則: オルトコルテックスほど規則正しくケラチン分子が配列していない。
パラコルテックスと髪の特性
パラコルテックスの分布は、髪の形状に影響を与えると考えられている。
- くせ毛
くせ毛の場合、オルトコルテックスとパラコルテックスの分布が不均一であることが多く、その収縮率の違いが髪のねじれやうねりを生み出すと考えられている。一般的に、くせの強い部分にはパラコルテックスが多く分布している傾向があると言われている。
- 直毛
直毛の場合は、オルトコルテックスとパラコルテックスの分布が比較的均一であると考えられている。
ヘアケア・美容との関連:
縮毛矯正のメカニズムを理解する上で、パラコルテックスの性質は重要です。薬剤によってジスルフィド結合を切断し、ストレートな形状に再結合させることで、くせを矯正する。

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