■コールドパーマ②■
リトル美容専門学校 15限目 コールドパーマ②
今回の授業では、『コールドパーマ』を最後まで勉強します。
まずは1剤の作用時間とオーバータイムです!
1剤(還元剤)はS-S結合を一方的に切断すると考えがちですが、
正確にはS-S結合は切断したり再結合したりしています。(=平衡反応)
ウェーブ効果は時間とともに急速に上昇しますが、20分を過ぎると一定値になります。
これをオーバータイム期と呼び、S-S結合の切断より、再結合の比重が高くなっていることを示します。

オーバータイム期になると、髪と還元剤のシステイン(R-SH)による異常なS-S結合(K-S-S-R)が増加します。
これを混合ジスルフィドと言います。
この混合ジスルフィドを多くもつ髪は、健康な髪の持つ疎水性が崩れて吸水性が強くなり、
ウェーブがダレやすくなるだけではなく、後のカラーにおいてダメージが強く現れることもあります。

続いて中間水洗の必要性についてです!
中間水洗を行う目的は、2剤(酸化剤)の塗布前にアルカリ剤と還元剤を髪から取り除くことです。
アルカリ剤が残留すると髪は膨潤し、毛先のキューティクルが異常に立ち上がります。
このように髪が変形したまま、酸化剤の力で再結合させると、毛先がざらついてしまいます。
また、還元剤を残したまま酸化剤の力でS-S再結合してしまうと、混合ジスルフィドが強制的につくられ、
ウェーブがダレるだけでなく、髪が脆弱化してビビリ毛を招くなど、大きなダメージの原因となります。
次に、2剤の種類と違いについてです!
2剤の役割は、1剤導入で切断したS-S結合を再結合させることです。
2剤には、ブロム酸塩または過酸化水素が用いられますが、
どちらも分解して発生する活性酸素を用いてS-S再結合を行います。
2剤の分解生成物の違い(塩か水か)によって、パーマの仕上がりの風合いが異なるため、
髪質によって2剤を使い分けることをお勧めします!
そして、後処理についてです!
パーマ施術後、アフターダメージを抑えるためには後処理をすることが重要です。
特にアルカリにより18-MEAは失われやすいため、
後処理と18-MEAを含む洗い流さないトリートメントは有効です。



今回はここまでです。
次回からはクリープパーマを勉強します!