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〚復刻〛教えて!教えて!肌と髪の疑問(36)

これは、2005年~2006年に投稿していた【教えて!教えて!肌と髪の疑問】を移殖・復刻したものです。

Q.先日、いらしたお客様のことなのですが、その方はいろいろな美容室で毎回パーマを後日かけ直してもらっているそうで、パーマをかけたときはちゃんとかかっているそうなんですが、家に帰って2~3日経つとパーマがとれてしまうらしく、それで今回私たちのお店にいらして、パーマをかけました。パーマをかけた時は、しっかりかかっていたのですが他の美容室と同じように2~3日でパーマがとれてしまいました。

これはどういうことでしょうか?またどのような改善方法がありますか?

続いて、もう1つ質問です。

縮毛矯正のアイロン前にハホニコのキトインターラクションをつけていたのですが、今はリトル・サイエンティストのキトキトを使っています。キトキトの方にはバッファー剤が入っていると思うのですが、特にアイロン前に使うことによって髪に影響はないですか?

A.パーマをかけた後で2~3日で取れてしまったのですね。かけた時はしっかりかかっていたということは、パーマは成功したわけです。問題は取れてしまうという結果はどのような理由が考えられるかを書いてみましょう。

あなたのお店でも、他のサロンでも通常の方法でウエーブのもちには問題ないのに、その女性のパーマが取れてしまうのは、第1にその人の髪質が影響しています。後日にパーマをかけ直している方ということなので、髪は結構傷んでいるのでしょうか?また、細毛で軟毛で乾燥毛なのでしょうか?あるいは、撥水毛で軟化に時間がかかる髪なのでしょうか?

おそらく前者のような気がしますので、そう仮定して話を進めましょう。

細毛で軟毛の毛はキューティクルも薄く、薬品が浸透しやすいので過剰に軟化してしまう傾向があります。過剰軟化はタンパクの流出も多くなるので髪のハリも無くなります。水を吸いやすく、水を離しやすい髪ですので、施術直後はウエーブがありますが、水が抜けてくるとウエーブが緩くなり、さらに自然乾燥で髪を乾かすとウエーブが取れた状態で乾いてしまいます。サロンでは自然乾燥のようにダレてしまう前にドライヤーで毛先から乾かしていくのでウエーブが残るのですが、家ではドライヤーでバサバサに乾きやすい髪質を気にして、自然乾燥を心がけているのではないでしょうか。サロンから戻って、今回はどうだろうとシャンプーをして、乾燥しやすいためにしっとり系のトリートメントを使用していますと、自然乾燥では髪の重みが勝ってしまい、ダレてしまいます。そのまま寝ると、寝ている間に残留しているパーマのチオなどによる還元や2剤で戻り切っていないSHが空気酸化して、その伸びた形を覚えてしまいます。2剤の酸化は十分つけても表面と内部では戻りが違います。中心部は酸化が不十分である場合が多く、特に過酸化水素を2剤として用いている場合は中心部の酸化不足が起こりやすいので、ロッドを外してからもシャンプー台で再度2剤をスプレーして揉み込むことが良い結果を導きますね。

さて、対策について書きます。その女性の問題が細毛、軟毛、乾燥毛の場合はパーマには向いていない髪です。細毛、軟毛は構造上解決するのが難しいですよね。CMCオイルの使い過ぎは乾燥毛には良いのですが、重さが出て軟毛のウエーブをだらしてしまいます。どうやって乾燥を防ぎながら、重みをださないようにするかです。

その方の髪をシャンプーしてみた結果、ウエーブが出ているようであれば、ケラチン、ヘマチン、キトサンを上手に使うとうまくいく場合があります。それから2剤はブロムを使用します。

1剤は中間水洗をしっかりします。残留アルカリもチオなどの還元剤もだれる原因になります。中間水洗は最初はお湯で十分に行い、いきいきシード5倍希釈にヘマヘマを5%程度を混ぜた液をしっかり染み込ませて、表面水分を少しドライヤーで飛ばします。ドライヤーの前に裏技としてホワイトリカーを水で2倍に薄めたアルコール水をスプレイヤーで全体にかけておくとリッジがでますよ。

次にキトキト5~10倍希釈を浸透させてキトサンでキューティクルを強くしながらリンゴ酸で引き締めます。5分ぐらい経ったら2剤ブロムを塗布します。1回目は塩を1%程度加えると浸透性があがり引き締めが強くなります。2剤の塩濃度が濃いと髪の内部まで染み込みやすくなります。7分置いて2回目のブロムを塗布して、5分置いてからドライヤーで乾かします。ロッドアウトしてシャンプーし、残留するブロムを洗い流しましょう。

仕上げは毛先が乾燥しやすいために、乾燥を均一にする目的でキトキトでチェンジリンスしておくと良いでしょう。トイシャン後にお湯をため、キトキトを5%ぐらい入れてチェンジリンスします。そのまま良くタオルドライして毛先から乾かします。仕上げはアジアンムーンを手で伸ばして表面に薄くつけましょう。これでうまくウエーブが残れば、この乾かし方をシャンプー後にやってもらうことが必要です。トリートメントを使いたい場合はウエーブが固着する3日間はトイトリを少なめにつけてもらうようにしてください。

縮毛矯正の中間処理にキトキトを使うことは問題ないですよ。10~20倍希釈ですね。キトキトの前にさらさらシードやジェルエッセンスなどをつけておくと、さらにドライヤーの熱から髪を守れますよ。

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