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〚復刻〛教えて!教えて!肌と髪の疑問(2)

これは、2005年~2006年に投稿していた【教えて!教えて!肌と髪の疑問】を移殖・復刻したものです。

Q.ヘマヘマを使ったのですがカラーがうまくできません。カラー剤にヘマヘマを混ぜていますが、間違っていたら教えてください。

A.ヘマヘマをカラー剤に加えたのですね。おそらく混ぜ合わせた直後から発色しだしたでしょう。その発色したクリームを髪に塗布したのだと思います。ヘマヘマの主成分であるヘマチンは過酸化水素の分解、つまり活性酸素へ変わるのを助ける働きを持っています。活性酸素はヘアダイのような酸化染料(染料中間体やカプラー)を重合して色素(色のある大きな分子量の物質)に変えるために使われます。ヘマチンがあると活性酸素がたくさん発生するために色素の重合が進むのです。この能力を利用するとヘマチンでよく染まるという話になるのです。Qさんの場合はそれを髪の中ではなく、外で行ってしまったのです。だから、大きくなった色素は髪に入らなくなった。それが原因です。

では、髪の中でヘマチンとヘアダイとが出会うにはどうしたらよいかです。前処理で塗布した場合、表面にたくさんヘマチンがついたままでヘアダイを塗ると、やはり髪の表面で重合を開始して、中に入る前に大きくなって深く入らなくなります。表面だけに入りすぎるとくすんだ色合いになります。1つは乾いた髪に薄い(20倍)ヘマヘマを均一にスプレーしてドライヤーで乾かしてからカラーに入る方法。欠点はうまくやってもムラになることです。ムラにならない方法はシャンプー剤に5%ほど加えて洗い、お流ししてドライヤーで乾かす方法。シャンプー後に10倍希釈ヘマヘマ液でチェンジリンスして軽くお流ししてドライしてもいいですね。とにかく、髪の中にヘマチンを入れておいてからカラーすると効果がでるのですよ。

Q.もう1つ質問です。パーマの2剤前にヘマヘマをつけたら、ウエーブがダレるような感じで、うまくいきません。濃すぎると問題があるのですか?

A.パーマ2剤の前処理でヘマヘマを使ったらダレてしまったのですね。前にも書きましたが、ヘマヘマの主成分のヘマチンは過酸化水素を分解して活性酸素を発生させることを助けます。その活性酸素はパーマ1剤で切断したS-S結合を戻す働きがありますよね。だから2剤の前処理にするとS-Sが良く戻るためにウエーブの持ちがあがるのです。でも結果は逆でした。それは、使ったヘマヘマの濃度が高かったのではないでしょうか。先程のカラーのところでも書きましたが、多くのヘマチンが髪の表面についているところに過酸化水素がやってくると、髪の内部ではなく外で過酸化水素が分解されます。確かに活性酸素はたくさん作られているのですが、それが髪の内部には届かずに表面だけS-S結合を戻すわけです。内部は戻せないままに2剤をお流しとなったわけで、ダレてしまったわけです。おそらく2剤をつけたときに発熱しませんでしたか。発熱は急速な分解反応で発生しますし、発熱するということは髪の分解に過酸化水素が使われている証拠です。これはヘマチンが濃い場合に起こります。ストレートのときでも中間に濃いヘマチンを使うと2剤塗布時に発熱します。薬品は使い方や濃さで良くもなり、悪くもなるので、中間で用いる場合は薄め(ウーロン茶の色で十分)で使いましょう。そうすればダレることはないですよ。ついでにヘマチンはチオなどの軟化中にビビリそうになった毛先につけて反応を止めたり、あらかじめダメージのひどい箇所につけておいてから1剤塗布して反応を弱めてみたり、また後処理で残留する過酸化水素を除くためにチェンジリンスをしてみたり、カラーの乳化に用いてカラーを深く入れてみたり、色々使えますよ。後処理やパーマ剤からの保護であれば5倍希釈。乳化は10倍希釈が目安です。

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