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卵の白身が白くなる理由

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卵の白身が白くなる理由

卵白タンパク質は非常にタンパク変性しやすいタンパク質で、卵白水溶液に酸やエタノールを加えると,白く凝固しますし、加熱しても凝固します。

これをタンパク質の変性といいます。

卵白に5倍の水を加えてかき混ぜても白く濁るのです。

質問がありました

最近とあるメーカーさんが、卵の白身を使った界面活性剤のタンパク変性の実験の資料を持ってきました。

白身にシャンプーを入れると白身が固まり、これが髪の毛で起こっているシャンプーでのタンパク変性です、と言ってました。

そのメーカーのシャンプーはタンパク質が固まらず、他のメーカーのシャンプーはどれも固まったみたいです。

なので普通のシャンプーは髪に良くないと説明されましたが、なにかすっきりしません。

界面活性剤でタンパク変性が起こるのはわかりますが、ここまで劇的に違うものなんでしょうか?

質問について

さて、質問についてですが、卵白にシャンプー剤などの界面活性剤を加えて白く濁るのは、界面活性剤がタンパク質の内部に浸透したということです。

つまり、界面活性剤の立場から言うと、髪についたタンパク質汚れや脂汚れが引き剥がされやすく、汚れがとれやすいシャンプー剤だということです。

例えば、セーターの襟や袖の汚れは、汗に含まれるタンパク質や脂汚れです。

洗濯石鹸の目的はその汚れを浮かし、ウールから汚れを素早く取るためですね。

そういう意味で汚れの内部に浸透する界面活性剤が良いものと認められる訳です。

食器洗いもそうですね。

汚れをとって、すっきり皿や服に界面活性剤を残しちゃいけないのが原則なのです。

この能力を界面活性能といいますが、一方で髪や肌用としては特に脂分をとりすぎてしまうこともあるので、優しい洗浄力の界面活性剤が開発され、髪や肌用に利用されるようになりました。

もう、日本では輸入物の一部でないかぎり、シャンプー剤は洗濯用や食器洗い用の界面活性剤ほど強いものは使われていません。

しかし、頭皮ケア用には、ある程度の髪や頭皮のタンパク汚れや脂汚れを洗浄する力が必要ですね。

かつ、洗浄後に界面活性剤はキレイを流し落とせるので、頭皮や肌が弱い人で残留する汚れで頭皮が痒くなる人にとっては、洗浄力があるほうが痒くならない利点があります。

さて、

今の問題ですが、卵白は前述したように変性しやすいタンパク質ですので、白く濁るほど洗浄能力が高いというのは事実です。逆に白く濁らないものは洗浄力が悪いということになります。

結果として、洗浄力が弱いアミノ酸系を使っているシャンプー剤は白く濁りにくく、脂を取りすぎることによって起こるガサツキは起こりにくく、アミノ酸活性剤自体が髪や肌に残留するのでしっとりしますが、それによって痒みを覚える人もいます。

そういう意味で、誰でもアミノ酸系シャンプーが良いと決め付けられるものではありません。

頭皮の汚れを落としたい人や頭皮の臭いが気になる人は、ある程度洗浄力が必要で、ある程度、白く濁るシャンプーを選んだほうが良いと思います。

さらに、アミノ酸系シャンプーは髪や肌に残ることで痒くなる人も、界面活性剤が残らない白く濁るシャンプーを選んだほうが良い場合もあると思います。

すべて、度合いというかバランスですので、売るための営業ですから・・

僕はそういう偏った営業方法を否定をしませんが、界面活性剤の洗浄力だけで良い悪いというのは好きではないですし、基本的にシャンプー剤は汚れをちゃんと落とし、あとはトリートメントで保湿の油分を供給したほうがよいと考えています。

そうそう・・言い忘れましたが、卵白にシャンプー剤などの界面活性剤を加えて白く濁るシャンプー剤は髪を溶かすというのは極論です。

ハイブリーチをして髪がトロ毛になっている人はダメというレベルです。

ちなみに、トリートメント剤はカチオン系の界面活性剤が主剤ですので、卵白にトリートメント剤の界面活性剤を加えれば白く濁ります。

だから、トリートメント剤がケラチンと結合するので髪に残るわけです。

卵白でもケラチンPPTでも酸リンスで白く濁ります。

アルコールでも濁ります。

でも、危険ではないですよ。

卵白にアルカリを入れても白く濁りませんよ。

でも、アルカリは髪を溶かして危険でしょう?

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