~お風呂は誰と入るの?~
止まることのない慌ただしい日常の中で、
自分らしさを取り戻しリラックスできる空間・・・。
毎日のことだから知っておきたい、
心とカラダが心地よくなるための「お風呂」の話です。
一人で入るのが当たり前。ときにはパートナーとも
INAXの調べ(2008年)によると、「お風呂は誰と入りますか?」の問いに、
89.9%が「一人で」と答えています。
「子どもと」が10.6%、「配偶者」が4.2%となっています。
一人で入る一番の理由は「リラックスしたい」(55.7%)から。
今や「お風呂は一人で入る」のが常識となっているようです。
小学生以下の子どもがいる場合は、男性の45.6%が「子どもと一緒に入る」ことを望んでいます。
理由は「入浴の世話」(68.7%)、「コミュニケーションのため」(65.6%)を挙げる人が多く、
普段子どもと接する機会が少ない父親にとっては、
休日のバスタイムが子どもとの大切なふれあいの時間になっているようです。
一方で、ゼクシィが20〜30代女性に調査した結果(2011年)では、
「彼と一緒にお風呂に入りたいと思いますか?」との問いに、入りたい派が91%にも及びます。
どんなときに一緒に入りたくなるかについては、
「ゆっくり話したいとき」というのが最も多い結果に。
「静かな密室にふたりきり」という状況になるので、ゆっくり話がしやすいのかもしれません。
そのほかには、「スキンシップが図れる」という意見が多かったようです。
心も体もスキンシップが図れるお風呂。
一緒に入ることが二人の関係をよりよく保っていくための秘訣なのかもしれません。
ライフスタイルの違いでお風呂に入るスタイルも大きく異なるようですが、
いずれにしてもゆっくりリラックスしたいというのは共通しているようですね。
~お風呂の前は・・・~
- ブラッシングケア
ドライの状態でブラッシング。
力を入れすぎず軽めにブラッシングすることで肌を痛めずに血行促進、角質除去ができます。
髪の毛や頭皮もブラッシングすることで汚れを取ると同時に髪の絡まりもほどけます。
頭皮の汚れも取れて血行が促進されます。
その後、湯船にゆっくり浸かると気持ちよさが倍増です。
- リラックスする準備を
お風呂に入ってから、シャンプーが切れているのに気がついて、一度取りに出る。
なんてことありませんか?
せっかくのリラックスタイムにそのようなことが無いよう、
お風呂の前に補充しておきましょうね。
キャンドル、音楽、アロマ、入浴剤などで、リラックスする雰囲気作りもしておきましょう。
- 食後すぐの入浴はNG
食事をしたすぐあとは、胃や腸などの消化器官を動かすために血液が必要です。
そこでお風呂に入ってしまうと血液が皮膚に多く集まってしまい、
消化器官に運ばれなくなります。
消化不良の原因になりますので、食後は30分以上空けて落ち着いてからお風呂にしましょう。
また、飲酒後は心臓に負担がかかり、血圧も急に高まるので危険です。
二日酔いのときも同じですので、気をつけましょう。
- コップ一杯の水を飲みましょう
入浴中は思っている以上に汗をかいています。
体内の水分を保たないと血液がドロドロになり、血栓ができやすくなってしまいます。
また、汗をかくことで体内に溜まっていた余分な水や老廃物を出すことができるので、
むくみの解消にもつながります。
お風呂前の一杯の水。習慣にしませんか?常温か白湯が◎。
スポーツドリンクやビタミンCを多く含んだドリンク、ミネラル豊富な麦茶もいいでしょう。
~あなたはどっち派?~
★★★ ぬるめでゆっくりリラックス ★★★
- 副交感神経が優位に
ぬるめのお湯にゆっくり浸かると副交感神経が優位になり、リラックスモードに。
筋肉もゆるみ、血液の循環が促進されます。
お湯に浸かったときに「はぁ〜」と大きく息が漏れるのは、
水圧によって横隔膜や肺が圧迫されるため。
体や心の緊張がほぐれストレス解消にもつながります。
- しっかり温まる
ぬるめのお湯にゆっくりと20分ぐらい浸かるのがおすすめです。
温められた血液は1分ほどで体を一周します。
20分浸かると血液が20周循環するので、体の芯から温まるのです。
入浴剤やアロマを使ったり、好きな音楽を聴いたりすることで、
リラックスモードがさらに高まります。
- 美肌に最適
41℃以上の熱めのお湯に浸かると、
肌の保湿成分である皮脂やセラミドが流失してしまい、乾燥しやすくなります。
ゴシゴシ洗いも角質のバリアを破壊して乾燥を引き起こしますので厳禁です。
泡で肌をなでるぐらいで十分です。お風呂から出たら、すぐに保湿しましょう。
- 夜がおすすめ
寝る1時間前にお湯に20分ほどゆっくり入りましょう。
リラックスモードになって、よい睡眠へとつながります。
★★★ あつめでシャキッとスッキリ ★★★
- 交感神経を刺激
熱めのお湯に入るのは、朝や眠気を覚ましたいとき。
交感神経が刺激されて、頭が冴え、スッキリモードになります。
長時間浸かると心臓への負担が大きくなったり、肌の保湿成分が流失してしまったりします。
熱めのお湯は短時間に留めておきましょう。
- ヒート・ショック・プロテインが美容効果をもたらす
ヒート・ショック・プロテイン(HSP)は、痛んだ細胞を修復する働きのあるたんぱく質。
免疫力UP、乳酸の発生を遅らせるなどの働きがあります。
HSPが働くと美肌効果がUPするのだとか。
- シャワーで徐々に慣らしてから
いきなり熱めのお湯に入るのは体への負担が大きすぎます。
まずはシャワーやかけ湯で体をお湯に慣れさせてから、
ゆっくりと湯船に入っていきましょう。
ただし、湯船に浸かる時間は短くするのがおすすめ。5〜10分が目安です。
- 朝がおすすめ
朝の目覚めがすっきりしない人は、少し早めに起きて朝の時間を有効に使いましょう。
短時間の入浴で1日スッキリとした気分で過ごせます。
~お風呂でのケアにひと工夫~
<はみがき>
- 歯がツルツルになる!
鏡の前でボーっと立ちながらのハミガキって意外と苦痛ですよね。
でも、湯船に浸かりながら「ついで」に磨くと、時間つぶしにもなるし、
ゆっくり丁寧に磨けるし、その間に体はポカポカするし、歯はツルツルに。
いいことづくめです。
ひとつポイント。
お風呂ハミガキのときは「歯磨き粉なし」で磨きましょう。
そうすることで、歯の汚れが取れたか確認しながら磨け、
歯磨き粉によるスッキリ感がない分、きっちり磨きたくなるのです。
- 若返りホルモン「パロチン」が溢れ出す
お風呂ハミガキのポイントは、この「お風呂のついで」というところ。
体が温まると副交感神経が優位になりますが、
その状態でハミガキをすると「サラサラのいい唾液」が沢山分泌されるのです。
唾液の中には若返りホルモン「パロチン」が含まれています。
パロチンは細胞の代謝をよくするので、歯や骨を丈夫にしたり髪や肌を美しくしたりします。
ゆっくり湯船に浸かりながらのお風呂ハミガキで、
体はポカポカ、歯はツルツル、お肌や髪もピカピカに。
<ヘアケア>
シャンプー前の入念な予洗いが大切です。
ぬるめのお湯でしっかりと髪と頭皮を濡らし、ホコリなどの軽い汚れを落としましょう。
シャンプーはしっかりと泡を立て、頭皮をまんべんなくマッサージしながら洗います。
ここで爪を立てて洗わないように注意しましょう。
すすぎは入念に行います。
シャンプーが頭皮に残っているとかゆみや臭いの原因になることがあります。
必ず流水で十分な時間をかけて、頭皮からしっかりと流してください。
洗いあがった髪はトリートメントでしっかりと保護し、こちらもしっかりと流しましょう。
<カラダの洗い方>
タオルやボディブラシを使って体をゴシゴシなんてことしていませんか?
汚れが落ちた気がして気持ちいいかもしれませんが、
このゴシゴシのし過ぎで角質の表面が傷つき、肌のバリア機能が低下してしまうのです。
水分が蒸発しやすくなって、肌の乾燥がどんどん進行してしまいます。
そこで、うるおいを保ったまま清潔にするには、やさしく手洗いするのが一番です。
できるだけきめ細かい泡を作って、なでるようにそっと洗いましょう!
泡立った状態で体を洗うとすべりがいいので、マッサージをするチャンス。
むくみが取れてスッキリします。ゴシゴシ洗いはもうやめて、全身美肌を目指しませんか?
<マッサージ>
湯船に浸かると血行がよくなるので、このときにマッサージするのがおすすめです。
足のむくみをとったり、腕や手のコリをほぐしたり。
リンパマッサージでデトックスというのもいいですね。
強く押すのは厳禁。ゆっくり優しくするのがポイントです。
~お風呂あがりは美容タイム~
- 水分補給
お風呂あがりにまずやりたいことは、コップ1杯のお水を飲むこと。
入浴中は予想以上に汗をかいています。
体内の水分がなくなっている状態ですので、
まずはコップ1杯のお水を飲んで水分補給をしながらクールダウン!
- スキンケア
入浴後のお肌は想像以上に水分がなくなって乾燥していきます。
入浴中は潤っているように思えますが、
実はお肌の潤い成分が流れ出てしまっているので、
お風呂あがりは一気に乾燥していくのです。
なので、できるだけ早く、5分以内に保湿ケアするのが理想です。
お風呂あがりにはすぐにタオルで水分をふき取り、化粧水や乳液、
ワセリンなどの保湿剤を塗って保護しましょう。
- マッサージ
お風呂あがりにひと息ついてリラックスな状態が作れたら、
ゆっくりとマッサージやストレッチをしましょう。
激しい運動は禁物です。
血行がよくなりすぎて心臓や体への負担が大きくなってしまいます。
軽いストレッチで日ごろのコリをほぐしましょう。
- リラックス
アロマキャンドルを焚いたり、ゆったりとした音楽を流したりして、
リラックスしましょう。
お風呂あがりにバタバタしてしまってはもったいない。
ひと息ついてゆったりすることで快適な睡眠へとつながります。
- ヘアケア
お風呂あがりには洗い流さないトリートメントやヘアオイルなどで保護したのち、
ドライヤーで乾かします。
ポイントは熱を当てすぎないことと、根元から乾かすようにすること。
できるだけ早めに乾かすように心がけましょう。
- ボディケア
肌の保湿ケアのタイミングは、お風呂あがりが最適です。
ボディクリームやオイルを塗ったりして、より効果的に潤いを保つように心がけましょう。
お風呂あがりは体も温まっていて血行もよくなっている状態ですので、
マッサージを行うには最適です。
ゆっくりと優しくマッサージするだけで、ボディが引き締められて
ほっそりとする効果が期待できます。
- 睡眠
せっかく温まった体を冷やさないように、温かいものを飲みましょう。
特にホットミルクなどは体を温めながら、心を落ち着かせる効果もあります。
体も心も落ち着いたら、ベッドにもぐっておやすみなさい。
ぐっすり眠って明日への英気を養いましょう。