【目的】

ヘアカラーやブリーチとハイライト、バレイヤージュなどを楽しんでいる方で、クセを伸ばすためのストレートパーマ施術とカラーを合わせて希望されるお客様が多い。
しかしながら、ストレート施術は髪色に影響を与え、色が明るくなりすぎることがある。
また、白髪ケアとして暗く染めることより、明るい色やハイライトを入れて白髪をぼかしたいという方は増えている。特に40代の方は、20代のころにカラーブームで明るいカラーを楽しんでいたこともあり、白髪も暗く染めずケアしたいと望む声が多い。
ハイブリーチやヘアカラーなどでダメージが相応に蓄積していくなか、加齢の影響も受け、枝毛や切れ毛が発生しやすくなっている。さらに、エイジングによって強くなってきたうねりや癖をケアするストレートパーマによるダメージも蓄積する。
活性化ケラチンをストレート施術に応用し、酸化工程時に東京カラーパレットを混ぜて使うことで、工程数を大きく増やすことなく髪色の補色施術ができる方法を検討する。

  

【モデル】

40代女性。
定期的にヘアカラー施術をしている髪、癖がある
ダメージLv3、毛先のみ3.5、エイジング毛

before
     

【方法】

STEP 1トイトイトーイ シャンプーで疎水化

トイトイトーイ シャンプーで髪の汚れを落とし、しっかりタオルドライした。

STEP 2ワクワクの種 BYACで、ダメージ部にS-S結合を補い強化し、還元剤ダメージにも備える

ワクワクの種 BYACワクワクneo パワードベータを1:1で混ぜて塗布した。指の腹で揉みこむように数分間馴染ませ、チェンジリンスを行った。

STEP 3ワクワクneo 3種混合原液の疎水グラフトPPTによるダメージ予防・PPT補給、ワクワクneoミストのナノ化CMCによる薬剤の路づくり、ワクワクneo特トリで接着CMC補給

しっかりタオルドライをした後、ワクワクneo 3種混合原液ワクワクneoミスト(1:4)を塗布し、湿熱蒸気を当て、毛先から5~7cmあたりまで、ワクワクneo 特トリを塗布し前処理を行った。

STEP 4リケラプラス リノベータークリームでドデシルPGアミノエチルジスルフィドケラチンをアクチベーターで活性化

リケラプラス 3Dリノベータークリームリケラプラス アクチベーターを7:1で予め混合してケラチンを活性化させた後、髪に塗布し30分間放置した。

STEP 5リケラミストのポリアミンAEEで、180℃のアイロン施術による熱ダメージから保護

しっかり水洗を行い、リケラミスト塗布後、髪を乾かし、180℃でアイロン施術を行った。

STEP 6

リケラプラス 3Dアンカークリームを塗布する際、総量の10%分の東京カラーパレット(黒鳶と藍鼠を5:1で調製)を混ぜて塗布し、10分間放置後、水洗した。

STEP 7ワクワクneo ヘマヘマのヘマチンで、アクチベーターに含まれる還元剤の除去とPPT架橋定着の促進

ワクワクneo ヘマヘマの水10倍希釈品でチェンジリンスを行い、リケラミストリケラエマルジョンを塗布後、髪を乾かした。

after
  

【結果】

リケラプラスアンカークリームに10%の東京カラーパレットを混ぜることで、髪色が明るくなりすぎているところの黄色みを抑えることができた。基本的にアンカークリームでのケラチン定着をしっかり行うために、東京カラーパレットの配合量は10%に設定した。

  

【考察】

ハイトーンのリケラ酸性ストレートの施術と色の褪色フォローを同時に施術することができた!
リケラプラス アンカークリームに東京カラーパレットを10%混ぜて施術することで、ハイトーンのリケラ酸性ストレートの施術と色味の調整が同時にできる。
髪とお客様の負担も考え、ヘアカラーとストレートの同日施術を避けることがあるが、今回の施術方法は、ストレート施術と髪が明るくなりすぎる悩みの解消や髪色の補正を両立する手段となる。
お客様は、ストレートになったことを喜び、色が明るくなりすぎていることを気にしながら過ごすストレスがなくなる。
また、今回の方法でビビッドな色を表現することは、狙った色味とならずブレが起きる可能性があるため、避けた方がよいと考えられる。