【目的】

ストレートパーマを繰り返し行い、高頻度でハイライトカラーを入れている髪は、髪の中のS-S結合がダメージによってシステイン酸やランチオニン結合に変化している為、カラーリングしてもくすみが強くでて、すぐに褪色をすることが多い。
そのため、東京カラーパレットを利用して褪色をコントロールし、移ろい(褪色)を愉しむ方法を検討する。

  

【モデル】

28歳女性。
約2か月に1回の頻度でおしゃれ髪染めを行いながら、ハイライト施術を行い、年に数回ストレートパーマもかけている髪
ダメージLv3、毛先のみ3.5、普通毛

before
     

【方法】

STEP 1トイトイトーイ シャンプーで疎水化

トイトイトーイ シャンプーで髪の汚れを落とし、しっかりタオルドライした。

STEP 2ワクワクneo 3種混合原液の疎水グラフトPPTによるダメージ予防・PPT補給とワクワクneoミストのナノ化CMCによる薬剤の路づくり

ワクワクneo 3種混合原液ワクワクneoミスト(1:4)を髪全体に塗布した。

STEP 3ワクワクneo 特トリで接着性CMC補給

その後、毛先のダメージ部については、ワクワクneo 特トリを揉みこみながら塗布した。

STEP 4アルカリカラー施術

アッシュブラウン系アルカリカラー剤を根元の新生毛と、毛先の既染部で塗分けて塗布し、20分間放置した。
その後、カラーチェックを行い、さらに5分間放置した。

STEP 5トイトイトーイ シャンプー

水洗後、トイトイトーイ シャンプーでヘアカラー剤を洗い流した。

STEP 6ワクワクneo ポリKのポリフェノールで、アルカリやダメージで膨潤した吸水毛を収れん効果で引き締め

タオルドライをしっかり行った後、ワクワクneo ポリKの10倍希釈品を全体に塗布し、チェンジリンスを2分間行い水洗した。

STEP 7ワクワクneo キトキトのフルーツ酸で、pHを髪の等電点に戻し、引き締め

そして、ワクワクneo キトキト10倍希釈品を塗布し、チェンジリンスを2分間行い水洗した。

STEP 8トイトイトーイ トリートメント

軽く水気をとり、トイトイトーイ トリートメントをもみ込みながら塗布した。水洗後、タオルで水気を切り、ドライヤーを用いて髪を乾かした。

STEP 9色油浸透処方のジェルオイルカラーとリケラエマルジョンで、CMC補給と染料高定着

その後、東京カラーパレット(藍鼠:黒鳶=3:1)とリケラエマルジョンを1:7で混合し、髪全体に塗布した。
15分放置後、水洗し、トイトイトーイ シャンプーでバブリングシャンプーを行い、不必要なカラー剤を落とし、乾かした。

アルカリカラーafter
after
  

【結果】

繰り返しのアルカリカラーのダメージやストレートパーマのダメージにより、ケラチン骨格が過疎化してアルカリカラーだけでは色の持続が難しい髪質であったが、東京カラーパレットをトリートメントと混ぜて施術することで、しっかりとした色味を出すことができた。さらに、2週間後カラーの色落ちが少なく、褪色する問題を改善できた。

  

【考察】

複雑履歴のダメージ毛にもしっかりとした色味を定着することができた!
今回の東京カラーパレットを用いた施術は、ダメージ補修しながら色油浸透処方による染料の定着性を活かし、複雑履歴のダメージ毛にもしっかりとした色味を定着することができた。
また、リケラエマルジョンを併用することで、アミノエチルジスルフィドケラチンとナノ化CMC、液晶コレステロールが持続性をより高めていると考えられる。
アルカリカラーだけではなく、カラートリートメント感覚で東京カラーパレットを使用してWカラーすることができ、褪色防止と補修、そして課題となっていたダメージ毛でのカラーコントロールがしやすくなった。