目的

トイトイトーイシャンプー&トリートメントには、「アミノエチルジスルフィドケラチン(羊毛)(以下、AEDSケラチン)」が配合されている。

このケラチンは、高分子で多くのカチオン基とSS結合を有する為、髪のケラチン骨格を補修することが出来る。

その為、トイトイトーイシャンプー&トリートメントを長期的に使うと髪のケラチン骨格が徐々に補修されていく効果が期待される。

ケラチン骨格が加齢やダメージにより歪んでいる髪はパーマがかかりにくい傾向がある。

このような髪に、トイトイトーイを使い続けケラチン骨格を補修した場合、パーマのウェーブ効率に与える影響を評価した。

実験材料

  • 使用毛束:健康な毛束(2g 25cm)
  • 使用薬剤:
    • (A)パウダーブリーチ 1剤
    • (B)ブリーチ 2剤 OX6%
    • (C)一般的なシャンプー&トリートメント
    • (D)トイトイトーイシャンプー&トリートメント
    • (E)ソニルクリープH
    • (F)トイトイトーイシャンプー&トリートメント

実験方法

    毛束処理

    STEP
    (A)と(B)を混合し、毛束にブリーチ処理を2回した。

    この処理により、髪のケラチン骨格を損傷させた。

    STEP
    ブリーチ処理をした毛束に対し、(C)または(D)のシャンプーで洗髪した。

    STEP
    洗髪後の毛束をしっかりタオルドライをした。

    STEP
    タオルドライした毛束に(C)または(D)のトリートメントを塗布後、5分放置した。

    STEP
    しっかり水洗した。

    STEP
    毛束をドライヤーで乾燥した。

    STEP
    上記(2)~(6)の工程を1ヶ月分相当繰り返した。

    パーマ処理

    (C)及び(D)で処理した毛束を一定条件でロッドに巻き、(E)で処理後水洗し、(F)で処理した。

結果

左:(C)、右:(D)

(C)と比較して、(D)はリッジのあるしっかりとしたウェーブが形成された。

考察

この結果は(D)に含まれる AEDS ケラチンによって髪の骨格が補修された効果である。
AEDSケラチンはカチオン基を多く持ち、さらにSS結合が多く存在する高分子ケラチンPPTである。

傷んでマイナスに帯電してしまった部分に対し、カチオン基でイオン結合し毛髪を補修することができる。

この髪に対してパーマ1剤処理をすると、髪とAEDSケラチンのジスルフィド結合がSH基となる。これらの状態にパーマ2剤処理をすると、髪のSH基と AEDS ケラチンのSH基がSS結合を介して結合することができる。

これによって、 AEDS ケラチンが髪の中に強く定着し、パーマのウェーブ効果の向上効果があったと推察される。

要約

トイトイトーイにはアミノエチルジスルフィドケラチンが配合されている。このケラチンには髪のケラチン骨格を補修する機能がある。

今回は、トイトイトーイのウェーブ効率に関する実験を行った。

使用した粧剤