目的
リケラエマルジョンの特徴の一つに、液晶性コレステロールによるCMC骨格の補強作用があげられる。
今回は、このCMC骨格を補強作用が実際に発揮できているかを評価する。
ヘアカラーの通り道であるCMC骨格が乱れている髪は、ヘアカラーの染色効果及び色持ちが低下することが予想される。
そこで、CMC骨格の状態の目安をヘアカラーの染色性及び色持ちとして確認することで、リケラエマルジョンのCMC骨格補強作用を評価する。
実験材料
使用毛束
ブリーチ毛(1g10cm)
使用薬剤
- (A)ギ酸
- (B)リケラエマルジョン
- (C)ヘアカラー1剤
- (D)ヘアカラー2剤 OX6%
- (E)一般的なシャンプー
実験方法
毛束処理
- (1)(A)の0.3%溶液に一定条件で毛束を浸漬させた。(この工程で髪のCMC骨格を壊した)
- (2)水洗後、タオルドライをした。
- (3)(B)に②の毛束を一定条件で浸漬させた。
- (4)水洗後、乾燥させた。
工程
STEP
カラー処理
毛束に(C)及び(D)の混合液を塗布し、一定時間放置後、水洗し乾燥させた。
STEP
洗髪処理
(E)で毛束を洗髪後、乾燥させた。この操作を7回繰り返した。
STEP
染色性及び色持ち評価
測色計にて、カラー処理後と洗髪処理後の色差(ΔE*ab)を測定し、色の濃さを評価した。
結果
ブランクと比較して、リケラエマルジョンで処理をした毛束の染毛直後のΔE*ab値(色の濃さ)が高いことから、リケラエマルジョンを処理することによって染毛性が改善されていることが分かった。
また、色持ちがグラフの傾きで評価することができるが、リケラエマルジョンで処理をした毛束は傾きが穏やかであることから、色持ちも良いことが分かった。
考察
ギ酸で処理をした毛束は、髪のCMC骨格が壊れている。
この毛束に対しリケラエマルジョンで処理をすると、ヘアカラーの染色性及び色持ちが改善された。
このことより、リケラエマルジョンはCMC骨格の補強作用があることが伺えた。
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