熱変性
毛髪の主成分であるタンパク質が、高温の熱によって構造が変化し、本来の機能を失う現象のことである。卵を加熱すると固まるのと同様に、髪のタンパク質も一度熱変性を起こすと、元の状態には戻らない。
熱変性の原因と起こりやすい状況
- ヘアアイロンやコテの高温使用
150℃以上の高温で長時間使用したり、何度も同じ箇所に当てたりすることで起こりやすい。
- ドライヤーの過度な近距離使用
濡れた髪は、乾いた髪よりも低い温度(約60℃〜70℃)で熱変性を起こす可能性があるため、ドライヤーを近づけすぎるとダメージにつながる。
- 縮毛矯正やデジタルパーマ
これらの施術は、高温の熱を髪に加えるため、熱変性を起こしやすい。
熱変性が髪に与える影響
- 硬くなる、ゴワつく
髪の内部のタンパク質が凝固し、柔軟性やしなやかさが失われる。
- 弾力がなくなる
髪のコシがなくなり、スタイリングしても形がつきにくくなる。
- ツヤがなくなる
キューティクルが剥がれたり、内部が空洞化したりすることで、光沢が失われる。
- 枝毛や切れ毛が増える
髪の強度が低下し、物理的な刺激に弱くなる。
- カラーやパーマがかかりにくくなる、持ちが悪くなる
熱変性によって髪の内部構造が変化するため、薬剤が浸透しにくくなったり、反応が不均一になったりする。
- 髪が水分を吸い込みにくくなる(撥水性になる)
内部に空洞ができ、表面が変化することで、トリートメント成分が浸透しにくくなる。
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