レドックス
酸化と還元という対になる化学反応の総称で、英語の「Reduction(還元)」と「Oxidation(酸化)」を組み合わせた造語である。
レドックスの原理
- 酸化
物質が電子を失う、または酸素を得る化学反応である。
- 還元
物質が電子を得る、または酸素を失う化学反応である。
これらの反応は常に同時に起こり、片方だけが起こることはない。酸化される物質があれば、必ず別の物質が還元され、その逆もまた然りである。
レドックス反応は、ヘアケア・美容業界において、特に以下の分野で重要な役割を果たす。
パーマ
- 還元(1剤)
毛髪のシスチン結合(S-S結合)が還元剤(チオグリコール酸など)によって切断され、SH結合(チオール基)となる。これにより、毛髪が柔らかくなり、形を変えやすくなる。
- 酸化(2剤)
ロッドで巻かれた毛髪のSH結合が、酸化剤(臭素酸ナトリウム、過酸化水素など)によって再結合(シスチン結合)される。これにより、新しいウェーブやカールが固定される。
ヘアカラー
- 酸化
ヘアカラーの1剤(染料中間体)と2剤(過酸化水素)が混ざり合うことで酸化反応が起こる。過酸化水素が毛髪のメラニン色素を酸化分解することで脱色し、同時に染料中間体が酸化重合して発色する。
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